マンモグラフィは、乳癌の検査に用いられる乳房せんようのX線検査装置です。
通常の胸部X線撮影用の器械と違って、はっせいするX線の量はほんのわずかです。
乳房は年齢、出産の有無、授乳の有無などによって、大きさ、形、乳腺と脂肪の量が違います。
マンモグラフィ検査が得意としているのは、乳腺の微細な石灰化病変です。
乳腺の病気の中には乳管の中や、乳管周囲の組織にカルシウムが沈着し、石灰化を起こすものがあります。
乳腺症や、線維腺種などの良性の病気でも石灰化が見られることがあります。
乳がんの中にも特徴的な石灰化が見られるものがあります。また、逆に石灰化でしかわからない乳癌もあります。この石灰化でしかわからない乳癌は初期の非浸潤がんの場合が多いようです。
乳房の超音波検査は、主に乳腺の中の「かたまり」を見つける検査です。
これまで、乳腺の中の「かたまり」は、視触診で見ていました。触診で見つかる「かたまり」の大きさは、熟練した医師が行っても直径1cm程度が限界でした。しかし、超音波検査を行うことで、3mm〜5mm程度の「かたまり」を見つけることができます。
乳がんの中で「かたまり」を作るものには、浸潤がんのことがあり、より小さく見つけることが大切です。
マンモグラフィと超音波検査では、それぞれ得意な部分と苦手な部分があります。お互いを補い合いながら検査を行うのがベストといえます。 |