体の組織の中に、液体が貯留した袋ができた状態を「のう胞」といいます。 乳腺にできる「のう胞」は、ほとんどの場合、乳腺症の所見として捉えることができます。 乳腺には、産生された乳汁を乳頭まで運ぶ、乳管という管(くだ)があります。この管が、何らかの原因で詰まってしまい、その管より上流で産生された乳汁や、組織液が貯留した状態が、乳腺の「のう胞」と呼ばれます。乳管が詰まる原因のほとんどが乳腺症と呼ばれる良性の疾患ですが、中には、乳がんによって管が詰まっていることもまれにありますので、注意が必要な場合があります。 「のう胞」の場合、経過を見ることが多いのですが、途中で、サイズが大きくなったり、「のう胞」の中に、何かが見えるようになった場合、検査が必要になります。 したがって、「のう胞」があるといわれたときには、どのような「のう胞」で、どのくらいの間隔で経過を見ればよいのかを確認されてください。
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